一昨日、7月18日をもちまして、A級MissingLink「或いは魂の止まり木」全日程終了いたしました。

 

いつものことながら、演出をしていようと出演をしていようと、ご覧いただくまでは作品の姿がまったくわからないものだなと思います。

稽古場で作品を何度も観てはおりましたが、自分が出演している時間は観ることができませんし、劇場に入ってからは裏で小道具やら着替えやらで忙しくしていて客観的に観る余裕はありません。それに脚本を何度も読んでシーンを何度も繰り返しているので、初めてご覧になる方とまったく同じ視点には立つことはできません。とくに今回は稽古期間が長かったので、見えるようになった部分も見えなくなっていった部分もそれなりに多くなっていた気がします。

 

ご覧いただいた方から感想や、言語外の反応なりをいただいてはじめて、ああ「或いは魂の止まり木」ってこういう作品だったのね、と気がつかされることが多々ありました。そうした反応を通して、私にとってこの世に自分をつなぎとめる「止まり木」とは何か、と考えさせられたり、自分の役や演技について改めて見直したりすることもできました。

演劇に限らず、作品というものはそれ自体が完成品というよりも、観る者と世界のあいだにある、フィルタとか、触媒みたいなものなのかもしれません。

 

終了から2日経ちましたが、この3ヶ月近くで起こったあまりにたくさんのできごとに、未だゆらゆらし続けています。

しばらくはゆっくりして、落ち着いたら次は自分の活動に向けて徐々に準備をすすめていきたいです。

 

演出の竹内さん、脚本の土橋さん、劇団のみなさま、キャスト・スタッフのみなさま、アイホールのみなさま、そしてご来場いただきましたみなさま、本当にどうもありがとうございました。

 

筒井加寿子

7月15日(金)〜18日(月祝)にアイホールにて上演のA級MissingLink『或いは魂の止まり木』ひとり稽古場日誌第3回。

*A級MissingLinkのみなさんによる稽古場ブログはこちら→ 稽古場ブログ「或いは魂の止まり木」

 

5月から開始した稽古もいよいよ本日が最後になります。昨日、最後の通しを終えました。7回通しをできたのはずいぶんと贅沢だったと思います。環境を整えてくださった劇団の皆さんに感謝です。

 

とはいえまだまだ個人的反省点はいっぱいあります。

通しをすればするほど、やりやすくなることもあれば、逆にますます難しくなっていくこともあります。自分の体調を含め、あらゆるもののコンディションが日々変わっていくので、自分のコンディションが悪いのに妙にうまくいってしまったり、逆に調子がいいと感じているにもかかわらず凡ミスを犯してしまったり、かと思えばいろんなことがかみ合ってスルスルいくこともあったり、「こうすればうまくいく」が明確にはわかりません。

それもまた、ライブである演劇の醍醐味なのでありましょう。

 

ある日の稽古で、演出の竹内さんは「勇気の要る方を選択するように」とおっしゃいました。演技の選択は一定の範囲内で俳優に任されていますので、迷った時は、のお話なのですが。

ときどき、舞台上にいながら、いまこの瞬間は今まで稽古したこととは別のことをやったほうがいいかもしれないという考えが頭を過ることは確かにあります。ほんの一瞬浮かぶその考えは私にだけ感じられるもので、しかも確信に近いものなので「あとはやるだけ」になります。成功するか失敗するか、全部自分にかかっています。失敗すれば「やっぱり稽古した通りにいけばよかった」という結果になるかもしれないハイリスクな選択。なので、たしかに勇気が要るのです。

この牌捨てれば高め狙えるけどあたっちゃうかしらドキドキ、えーい切ってまえ!みたいなもんです。わざわざ麻雀に例える必要もないんですが。

 

各ステージ、ライブの揺れやブレを含めて楽しみながら、その日その瞬間しかできない選択に飛び込めるかな、と、ドキドキしつつ、まもなく劇場入りを迎えます。

 

ぜひ、伊丹アイホールまでお越しください。お待ちしております。

 

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A級MissingLink 第23回公演『或いは魂の止まり木』

7月15日(金)〜18日(月祝) @伊丹アイホール

作:土橋淳志/演出:竹内銃一郎

詳細URL:http://www.aqml.jp/info/performance/1329/

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7月15日(金)〜18日(月祝)にアイホールにて上演のA級MissingLink『或いは魂の止まり木』ひとり稽古場日誌第2回。

*A級MissingLinkのみなさんによる稽古場ブログはこちら→ 稽古場ブログ「或いは魂の止まり木」

 

今回の稽古は5月9日から始まりましたので、かれこれ2ヶ月ほど、脚本のなかの出来事を繰り返し演じていることになります。

どのシーンも日々少しずつ、または劇的に変化していきますが、2ヶ月近くが経過したいま、最初の頃とは違う変化が起きているように思います。俳優が動きや間合いを変えたとかそういうことではない、目で見たり耳で聞いてもはっきりそれとはわからないような、湖の底で起きているような感じの変化です。一定期間、何度も繰り返すことでしか起こらない変化かもしれません。

 

マイ本棚のお宝本コーナーに、解剖学者 三木成夫先生の『海・呼吸・古代形象』という本があります。いつもお世話になっているY先生に教えていただいた不思議な本です。

このなかで、三木先生が血管の発生を調べるべく、とある心臓奇型をもった赤ちゃんの心臓を調べていたときのお話が紹介されています。数日間、心臓を眺めたりスケッチしたりと悪戦苦闘しているうちに、三木先生はある日ふと、その心臓が最古の硬骨魚類の心臓と同じ形であることに気づきます。ただ変わった形というわけではなく、祖先から枝分かれする前の動物の形がなぜか出てきてしまっていた、というわけです。

私はこのお話がとても好きです。

 

演技や場面も、何度も何度も繰返しながらああだこうだしたり、何度も考えたりしているうちに、しばらくすると自分で狙ったわけではない意外なところに焦点が合っていくものなのかもしれません。

現時点でも私が最初に脚本を読んだ時に想像したものとは全く違う演技や場面になっていますが、これから本番までの三週間ほどでまた予想もしない方向に何かが変わるのだろうと思うと、まだまだ楽しみが尽きません。

 

言葉にするのが思ったより難しくてうまく説明できたかわからなくなりました。とりあえずこんな感じです。

明日から8週目の稽古です。またフレッシュな気持ちでやっていきたいと思います。

気がつけば1年以上ブログを更新しておりませんでした。
FacebookTwitterはそれなりに動かしていたのですが、長文を書く動機がなかったようです。
一年前の投稿があまりにくだらないので読み返して軽くへこみました。

 

昨年のルドルフ公演『COLLAPSAR』が終わってから新作は発表していませんが、準備はぼちぼちと進めています。
もう少し先になりますのでそれは置いときまして。

 

2016年に入ってから出演のお話を2ついただきました。

 

まず4月にはTHE GO AND MO'S『洋一の牙』。
三重・津あけぼの座だけでの上演でしたが、稽古の鬼であった作・演出 黒川猛さんの現場は良い緊張感があり、共演の森本研典さんも三重の劇場もスタッフさんも素晴らしく、充実した時間を過ごすことができました。
笑いだけを追求する現場は役者としては初めてだったのですが、予想通りというか予想以上に黒川さんがストイックで、お笑いの方ってやっぱり裏では人一倍真面目なのね、などと素朴な感想を持ってしまいました。
本番の日、午前10時に私が劇場入りすると、黒川さんが「オレ、もう練習終わったし」と誇らしげな顔でくつろいでおられたのが印象に残っています。

ベトナムからの笑い声の時代からずっと、長く愛されている理由がよくわかります。

 

そしていまは大阪の劇団・A級MissingLinkさんの公演『或いは魂の止まり木』の稽古中です。
劇団の作家さんである土橋淳志さんが第21回OMS戯曲賞を受賞された戯曲を竹内銃一郎さんが演出されるという企画。私は竹内さんと舞台以外のところで少々ご縁がありましたもので、有難くもお声をかけていただきました。

 

詳しい稽古の模様はA級の皆さんが稽古場日誌にあげてくださってるのでそちらをご覧いただきまして
稽古場ブログ「或いは魂の止まり木」

 

私は舞台となる「倉田家」の自殺した長男の元恋人、というやや複雑な立ち位置で出演しています。
身近な人や愛する人の喪失は誰にでもある、もしくはやってくる体験だと思いますが、それが自死という形になると、遺された人々のその後の人生はある種特別な形でのサバイバルになっていくのかもしれません。
このお芝居では登場人物それぞれがサバイバーとしての側面を持ちながら、あるできごとをきっかけにそれぞれがそれぞれの形で儀式的な時間を迎えているように、私はいまのところ感じています。
これだけ書くととても暗い話な感じがしますが、土橋さんのタッチはいい意味で軽くてどこか漫画的なところがあるのでまるっきり陰鬱な感じがしません。そこがとても素敵なところです。
このようなことをぼんやり考えながら日々の稽古を過ごしています。

 

初演は大変な難産だったそうで、いつかもう一度やりたいとみんなで話していた、と先日劇団の方から伺いました。
劇団の皆さんが大切にしている作品とあらば、そこに割り込んだ部外者がおかしな手垢をつけないよう、初演の皆さんに敬意を持ってやらせていただきたいと思っております。

 

ひとり稽古場日誌、続く。のか?

美容室に行き、髪の毛を短く切りました。
少し乾燥が気になったので、
美容室おすすめのヘアトリートメントを買ってみました。

店長さんが親切に

「髪を洗ったあと濡れてる状態で、
 だいたい5プッシュくらいしていただいて、
 毛先を中心になじませてから乾かしてくださいね!」

と、実演を交えながら教えてくださいました。

しかしどうでしょう、
帰宅して商品の裏面をみてみれば、使用方法に

ミディアムヘアで2〜3プッシュ

と書かれてあるではありませんか。

私はこのたび、ミディアムヘアと呼べるものの半分程度の長さになったのです。
にもかかわらず「5プッシュ」をすすめられたということは、
ミディアムヘアに換算すると10プッシュになってしまいます。

これでは、わたくしの髪の毛の総量が
普通の人の3〜5倍であるということになってしまうではありませんか。

毛の多さは自覚しておりましたが、
せいぜい1.5〜2倍程度だと思っていただけに、
わたくしはいまショックを隠しきれません。
トリートメントはとても良い香りです。